大きな誤算

先日、公立高校の一般選抜の合格発表があり、当塾の生徒は無事、全員が第一志望の公立高校に合格した

 

これでしばらくは、穏やかな日々が過ごせると思いつつ、校舎でコーヒーを飲みながら雑務をしていたのも束の間…

 

どういう風の吹き回しか、合格が決まったばかりの生徒が、自習にやって来たのである。しかも4名。「家にいても暇だから」だそうだ。普通、合格が決定した当日など遊びまくって当然。自分も大学合格が分かってから、3日間で50時間以上ゲームをして過ごした。

 

その翌日もその4名とは別の生徒が高校から出された課題を持って現れた。受験前とまったく同じ光景が見られる。彼らの後ろ姿を見ると、この4年間やってきたことも無駄じゃなかった、と改めて思った。

 

その中の1人は、入試で445点を獲ったと報告してくれた。中1の頃は配布プリントを全て無くし、激しく叱った生徒である。

 

何回か前の日報にも書いたように、今の中3生(4月からの高校生)にはものすごく手を焼いた。それと同時に、私自身が、「大人が諦めなければ生徒は必ず変わる」ということを逆に学んだ年でもあっただから、生徒たちには心の底から感謝している。「通ってくれてありがとう、これからもよろしく」と。

 

そして、本日は、高等部への継続の説明会をさせていただいた。彼らの「2回目の志望校合格」に向けて、講師一同全力でサポートしていくと固く誓ったのでした。

 

結局、当塾には平穏な日々はやって来ないのである…

開校4周年の御礼&公立高校全員合格のお知らせ

3月14日で考学館各務原校は開校4周年をむかえました。

 

思い返せば4年前。場所も無く、どこの馬の骨とも分からない塾に、大切なお子様を預けていただいたお客様には感謝の言葉しかありません。

 

公園の中の集会所で授業をしたこと、校区外のお客様にはご自宅まで説明をしに伺ったこと、何もかもが初めてのことばかりでした。

 

あれから月日は流れ開校時に小5だった生徒たちは、本日、全員が公立高校に合格しました。

 

4月には小学生~高校3年生までの全学年が揃い、開校当初の理念であった「同じ講師による真の小中高一貫」が実現します。

 

今後も「専門店」としてのクオリティを今まで以上に保ちつつ、通塾していただいているお客様に最高のサーヴィスを提供していきます。

 

考学館各務原校を今後ともよろしくお願いします。

高校入試当日

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花粉が到来すると、もうこの時期が来たかと思う。

今日は、公立高校の一般選抜の日。

 

フィジカルもメンタルもある程度強いと自負していたが、14年間この仕事をやってきて、「胃が痛くなる」という経験を始めてさせていただいた。

 

なぜならば、今の中3生は、14年この仕事をやっていて、最も手のかかり、最も目をかける必要があり、最も成長の遅い学年だったからだ。

 

4年前に校舎を開校した時、当時小6の一部の男子生徒は、塾内で柿の種を食べようとしていた。別の男子生徒は、お菓子のゴミを塾内で捨てようとしていた。途中入塾のある生徒は、「絶対に無くすな」と言った英語のプリントを全て無くした。精神的にもろい生徒も多数。作文の添削でミスを指摘しただけで、挙動不審になる。模擬試験の自己採点が悪いだけで人前で泣く。宿題のズルを巧妙に仕組むetc.挙げればきりがない。

 

何度となく授業の冒頭や途中に「説法」をし、打たれ弱い生徒は上手に手の平の上で転がし、勉強以前から改善して行った。

 

年月が経過して、少しずつ覚醒する者も現れ始めた。

1年半かかって29の内申を37に上げた者・2年半かかって30の内申を38に上げた者・半年がかりで292点を440点に上げた者・同じく半年で260点を430点に上げた者…

 

受験直前の彼らの顔は、入塾時のそれとは別人になっていた。

 

ただ、彼らとの関係はこれで終わりではない。合格発表が終わってからは、高校生の授業が始まる。きっと大学受験の時も苦労させられるんだろうなあ、と中3が帰った後の誰もいない教室でふと思った。

そのわがまま、できる限り聞きます

今は高校生のテスト週間。今に始まったことではないけれど、毎回、申し訳なさげに言いに来る生徒たち。「明日の塾は何時に空いていますか?テスト週間なので、学校が早く終わるんですけど…」この後はこう言いたいのだ。「学校帰りに塾に寄って勉強したいから、予定表よりも早い時間に塾を開放して下さい」

 

そして、彼らは、こちらが必ず「yes」と答えることが分かって聞いてくる。それに釣られて、一人、また一人と学校帰りに塾に来る生徒が増えて来る。毎回の光景とはいえ、少しはこっちのプライベートも考えてくれよ…と思いつつ、結局、全ての要求を呑んでしまう。だから、基本的に予定表にある「休校日」は全て無いものだと思っている。

 

こういう「わがまま」を言ってくる高校生は、大抵、中学生の時に随分迷惑をかけてくれた生徒たちだ。すぐに態度が顔にでる気分屋、学校帰りに泣きながら相談にくる女子、いつも面談が日付をまたぐ者etc.

 

塾はあくまでもサーヴィス業の一つとして考えているので、いわゆる「殿様商売」をしているつもりはない。あくまでも勉強というツールを通じ、成功体験を積み重ねて、自己実現したいお客様には最大のサーヴィスを提供する。だから、そういった生徒たちの「わがまま」は全て受け入れることにしている。

 

正のスパイラルは他の学年まで及び、受験を控えた中3生は勿論、向学心に溢れる定期テストが終わったばかりの中1・2生や、最近では家で塾の宿題ができない小学5年生の生徒まで自習室にやって来る。

 

最初の生徒たちと出会って4年が経過した。出会った頃は目も当てられないようなひどい有様だった彼らが成長していく姿を間近でみることができて、やはり、この軸足をぶらすことなく校舎運営をしてきて、正解だったと思った…そんな日々です。

今、塾としてやるべきこと

当たり前の話、この時期、どこの塾も「春の新入塾生募集」に力を入れている。

 

この時期は新規生の募集に力を入れることももちろん大切だ。しかし、目の前のお客様を最も大切にしなければいけない、というのが最優先だ。小学生は、次学年に向けての準備。中学生はテスト結果が思わしくなかった者へのフォローや叱咤激励。3月から始まる高校生の定期テスト対策、受験生をリラックスさせる休み時間のトーク、毎日の授業の予習etc.

 

しかし、当塾の講師は器用に色んなことをこなせない。目の前の事にしか取り組めない。良くも悪くも不器用で愚直な昔気質の職人気質が抜けないからである。だから、本質で塾を選んでいただいているお客様との信頼関係は確固たるものである。

 

そして新たに、ご紹介による入塾の問い合わせがちらほら。入塾の説明に来ていただいた方には、真摯に対応させていただいている。絶対に嘘はつかない。先日は、当塾の英語の指導法を少しだけお伝えした。恐らく、他では聞いたことがないであろう話をさせていただいた。(内容は塾生のみが知り得ることなので、ここでは書けません)

 

よく、当塾のことを「厳しい=スパルタ」だと評する声を聞くことがある。

厳しさの本当の意味を知らない方はそう解釈する。厳しさの中には「優しさ」「面白さ」「興味深さ」全ての要素が盛り込まれている。そこが「甘さ」との決定的な違いだ。

 

新規の方も、5分授業を受けてもらえれば、「授業そのものがシアター」だということを体感してもらえるだろうし、当塾は、チョーク数本と黒板さえあればそれで充分だから映像授業もタブレット学習も一切必要ない。

 

※最近、古いお付き合いのある保護者の方々からよく「若返りましたね」とか「今の先生には爽やかさがあっていいと思います」というお言葉を頂戴するようになりました。専属のスタイリストのおかげです。