そのわがまま、できる限り聞きます

今は高校生のテスト週間。今に始まったことではないけれど、毎回、申し訳なさげに言いに来る生徒たち。「明日の塾は何時に空いていますか?テスト週間なので、学校が早く終わるんですけど…」この後はこう言いたいのだ。「学校帰りに塾に寄って勉強したいから、予定表よりも早い時間に塾を開放して下さい」

 

そして、彼らは、こちらが必ず「yes」と答えることが分かって聞いてくる。それに釣られて、一人、また一人と学校帰りに塾に来る生徒が増えて来る。毎回の光景とはいえ、少しはこっちのプライベートも考えてくれよ…と思いつつ、結局、全ての要求を呑んでしまう。だから、基本的に予定表にある「休校日」は全て無いものだと思っている。

 

こういう「わがまま」を言ってくる高校生は、大抵、中学生の時に随分迷惑をかけてくれた生徒たちだ。すぐに態度が顔にでる気分屋、学校帰りに泣きながら相談にくる女子、いつも面談が日付をまたぐ者etc.

 

塾はあくまでもサーヴィス業の一つとして考えているので、いわゆる「殿様商売」をしているつもりはない。あくまでも勉強というツールを通じ、成功体験を積み重ねて、自己実現したいお客様には最大のサーヴィスを提供する。だから、そういった生徒たちの「わがまま」は全て受け入れることにしている。

 

正のスパイラルは他の学年まで及び、受験を控えた中3生は勿論、向学心に溢れる定期テストが終わったばかりの中1・2生や、最近では家で塾の宿題ができない小学5年生の生徒まで自習室にやって来る。

 

最初の生徒たちと出会って4年が経過した。出会った頃は目も当てられないようなひどい有様だった彼らが成長していく姿を間近でみることができて、やはり、この軸足をぶらすことなく校舎運営をしてきて、正解だったと思った…そんな日々です。